エイタン・モア
Eitan Mor (イスラエル)


 何分にもイスラエルの事件なので資料が少なく、その資料にも途中でおかしな部分があるので困ってしまう。まあ、ツッコミを入れながら話を進めることにしよう。

 1992年9月8日、エルサレム在住の警備員、エイタン・モア(26)はかつて通院していた精神医療施設に侵入し、ウージー・サブマシンガンを乱射して4人の看護婦を殺害した。
 その後、カージャックを試みたが失敗している。どうして失敗したのかは記述がない。ウージーで武装しているのだから、成功すると思うのだが。

 さて、おかしな部分はこれからだ。
 その後、アパートの屋根に登ったモアは通行人に銃撃し、2人に傷を負わせたわけだが、その前に年配の男を抱き締めて、キスをしているのが目撃されている。参考文献にはこうある。

「Then Mor was seen hugging and kissing an elderly man before climbing to the roof of a block of apartment and opening fire on people in the street below, wounding two passers-by.」

 これってどういう意味だ?
The Wacky World Of Murder』も同じ本を参考にしているようで、大いに面食らっている。
「The next time someone seen him he was hugging and kissing an old man, (I have no idea what this was about, but as far as I know it wasn't family.)」
 もっと説明してくれなきゃ困るよねえ。

 警察は交渉を試みたが、モアはまったく相手にしない。ただ撃ちまくるばかりだった。そして、スナイパーに射止められて、間もなく病院で死亡した。

 その後の調べで、モアは最近、トラックの運転免許を取ろうとしていたが、精神科への通院歴を理由に断られていたことが判明した。これにブチ切れての犯行だったのだ。しかし、警備員としては採用されていて、だからこそ銃器を手に入れることが出来た。なんともおかしな話である。

(2011年2月2日/岸田裁月) 


参考資料

『THE ENCYCLOPEDIA OF MASS MURDER』BRIAN LANE & WILFRED GREGG(HEADLINE)
http://www.users.on.net/~bundy23/wwom/mor.htm


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