トーマス・ソロモン・ジュニア
Thomas "TJ" Solomon Jr. (アメリカ)



トーマス・ソロモン・ジュニア

 1999年5月20日、ジョージア州コンヤーズでの出来事である。

 その日の朝、トーマス・ソロモン・ジュニア(15・通称TJ)はいつものようにスクールバスに乗り、ヘリテージ高校へと向かった。但し、そのジーパンの中には22口径のライフルが、バックパックにはリボルバーが隠されていた。それらは継父から無断で拝借したものだった。
 学校に到着したのは午前7時55分のことだ。TJはジーパンの中からライフルを取り出し、銃弾を装填し、100人以上の生徒が集う公共エリアでライフルを発砲し始めた。午前8時3分のことである。これにより6人の生徒が負傷した。
 その後、TJはライフルを捨てて校庭に出ると、リボルバーを取り出して、芝生にひざまずいて自殺しようとした。銃口を口中に入れて引き金を引こうとしたのである。しかし、銃声を聞きつけた副校長に制止されたため、遂げることは出来なかった。

 TJはどうしてこんな大それたことを仕出かしたのか? 彼は平均的な生徒で、特にイジメられていたわけではなかった。日曜日には教会に通い、ボーイスカウトにも参加していた。そんな少年が何でまた?
 動機らしいものとして、恋人にフラれたことが挙げられているが、そんなことで銃乱射事件など起こすだろうか?
 そこで考えられるのが、ちょうど1ケ月前に起こったコロンバイン高校銃乱射事件の影響である。恋人にフラれて自棄になっていた彼は、ほんの軽い気持ちから事件を模倣してしまったのではないだろうか?

 トーマス・ソロモン・ジュニアは6件の殺人未遂、その他諸々の罪で有罪となり、40年の刑が宣告された。但し、2001年8月に20年に減刑されている。仮釈放が認められるのは2017年以降である。

(2013年1月9日/岸田裁月) 


参考資料

http://en.wikipedia.org/wiki/Heritage_High_School_shooting
http://www.trutv.com/library/crime/serial_killers/weird/kids1/cats_4.html
http://www.bukisa.com/articles/223841_examining-the-heritage-high-school-shooting


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