第22話 親子の会話って噛み合わないことあるよね

 又しゃぶ郎と雲国斎は、ひしと抱きしめあった。7年ぶりの再会であった。
 7年前、二人はある戦乱に巻き込まれ、以来生き別れになっていたのである。

「又しゃぶ郎、大きくなったな」。
父上も大きくなりましたね」。
「ああ、そうかな?」。
「そうですよ」。
「まあ、とにかく元気で生きていたのは嬉しいことだ。さあ、これからは一緒に住もう」。
「とりますか、久しぶりに。親子で相撲」。
「いや、いや」。
「ではまわしを締めてくだされ。父上殿」。
「いや、違うよ。相撲じゃなくて、住もう。過ごそう」。
「そりゃあもうスゴイですよ。なんてったって7年ぶりですからねえ。あの頃に比べたら私も成長しましたから、押しの力も投げ技も、格段に強くなっているはずです!」。
「いや、あのね、『凄そう』じゃなくて『過そう』って言ったの。一緒に暮らすってこと」。
「ああ、そうかもしれません。もう父上と私は一緒のクラスの力があるかもしれませんね。いやあ、久しぶりの父上との相撲かぁ。楽しみだなあ。やっほーっ!」。
 と言って、又しゃぶ郎は服を脱ぎ始めた。
「お前、頭大丈夫か?」。
「ぁ、話は変わりますが父上。母上は元気ですか」。
「ああ、まつは元気だ。元気なんだがな.....」。
「何かあったんですか」。
「先日、犯されてな」。
「犯された?。レイプされたっていうことですか?」。
「さよう。で、しかも、ザンコの中にマーメン生で出されちゃってさ。そりゃもう大騒ぎさ」。
「ええ!。母上が犯された〜!」。
「お前、妙に驚いてるけど、さっきそこで話し聞いてたんじゃないのか?」。
「さっきはどうせ他人事だと思ってよく聞いてなかったんです。で、一体どんな奴に」。
「そこに居るむしゃぶろうと言う子倅にじゃよ」。
「なに、むしゃぶろう!。お前、本当か?。お前本当に母上を犯したのか?」。
「犯したなんて人聞きの悪い事言うな。俺はただ強引にチンポをぶち込んだだけだよ」。
「ああ、なんだそうなんだ。父上、むしゃぶろうはこう申しておりまするぞ。どうやら父上の誤解のようですな」。
「アホか」。
「はっはっは、父上も物分かりが良い。『あ、そうか』とすぐ納得された。むしゃぶろう、心配は要らんぞ。誤解は解けた」。
「馬鹿野郎。『あ、そうか』じゃない。『アホか』と言ったんだ。相手の同意なしに強引にチンポをぶち込むことを『犯す』と言うのだ」。
「はあ」。
「なんだよ、頼りないなあ。お前本当、頭大丈夫か?」。
「どうですかねえ」。

つづく