ドムドム・ビジョン
TUNNEL VISION

米 1976年 76分
監督 ブラッド・スワーノフ
   ニール・イズラエル
出演 ロン・シルヴァー
   ゲリット・グレアム
   ジョン・キャンディ
   ラレイン・ニューマン
   チェヴィー・チェイス


 今から16、7年前にCICビクターからリリースされた「元気が出るパロディ・ビデオ」シリーズの1本(他は『ケンタッキー・フライド・ムービー』と『アイダホ・ポテト・ライブ』)だが、これが一番出来が悪い。明らかにビデオ撮りの映像だし、内容も時事ネタ、シモネタ、差別ネタばかりだ。例えば「ピーター・ボグダノビッチがテイタム・オニールと結婚」なんて云われても「はあ?」だし(ボグダノビッチはもっと凄まじいネタを提供してくれてるって→ここ)、

「ポーランド人とメキシコ人がエンパイア・ステイト・ビルから飛び下りた。どっちが先に落ちた?」
「どっちだ?」
「誰が知るか!(Who care !?)」

 とか叫ばれても困ってしまう。
「なにがおもしろいんだ?」とアタマん中がクエスチョンな76分であるが、キャストは今となれば結構豪華だ。
 まず、「スペイン語講座」のやたらと下品なあんちゃんがロン・シルバー。ヒスパニック系への差別全開だが、シルバーの演技がやたら可笑しいので許してやろう。
 続いて、「アイ・ラブ・ルーシー」のようなホームコメディでフェラチオされて悶える男がゲリット・グレアム。
「下品一家」の下品な妻の鼻にかかった声には聞き覚えがあって、よく見りゃこれがラレイン・ニューマン。
 彼女とは 『サタデー・ナイト・ライブ』で同窓のチェビー・チェイスも本人役で出演している。
 よく判らないのが、故ジョン・キャンディの出番である。当時はまだ痩せていたので(それでも十分太めではある)、注意していないと見逃してしまう。(出番はたった数秒である)。

 以上の他に、最低映画館的に注目すべきキャストがいる。ボブ・マクラーグである(写真下)。他には『カリフォルニア大沈没!?』ぐらいしかないが、とにかく下品なんだな、このおっさんは。持ちネタのすべてが下品なのだ。スゴイぜ。俺は愛してるぜ、おっさん。あんたのゴールデン・シャワー、飲んでやるぜ。ごくごくごくごく〜。(註1)

註1 これを書いた時、おそらく泥酔していたのであろう。


 

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