死なない脳髄
THE BRAIN THAT WOULDN'T DIE

米 1962年 白黒
監督 ジョセフ・グリーン
出演 ハーブ・エヴァーズ
   ヴァージニア・リース


 これは妹がアメリカに旅行した折りにおみやげとして買って来てくれたビデオである。さすが私の妹だ。ツボは外さない。

 さて、このミステリー・サイエンス・シアター3000』、噂には聞いていたが、実際に見るのはこのビデオが初めてだった。「最低映画」を紹介するケーブルTVのシリーズで、過去に放映されたものには以下のタイトルがある。

『ロボット・モンスター』
『ゴジラ対メガロ』
『戦慄!プルトニウム人間』
『金星人地球を征服』
『ガメラ対ギロン』
『宇宙からのツタンカーメン』
『吸血怪獣ヒルゴンの猛襲』
『モンスター・ア・ゴー・ゴー』
『怪物の花嫁』
『イーガー!』
『ドクター・コネリー〜キッドブラザー作戦』
『溶解人間』
『SFレーザーブラスト』
『ジャイアント・スパイダー大襲来』
『インクレディブリー・ストレンジ・クリーチャーズ』

 まことに適格なチョイスで、ツボは外さない。
 で、このシリーズがスゴいのは、映画の放映中にもホストたちが大声でツッコミを入れるところである。
 例えば、本作でいえば、主人公の博士とそのフィアンセが自動車事故を起すシーン。フィアンセは炎上する自動車に取り残されてしまった。それを為すすべもなく見つめる主人公。そこでこのようなツッコミが入る。

「Honey, You`re roasted !」
「Good smell !!」

 誠に不謹慎である。
 で、焦げずに残った頭部を持って帰り、移植する胴体を探す過程が物語の大半を占めるのであるが、バーで獲物の隣に主人公が座るシーンで、このようなツッコミが入る。

「Is your wife a goer, eh ? Know whatahmean, nudge nudge」

 モンティ・パイソンの有名なコント「NUDGE NUDGE」の台詞(註1)だ。
 かなりマニアックな番組である。

註1 広川太一郎氏が「ちょんちょん」と吹き替えていたあれ。


BACK