魔鬼雨
THE DEVIL'S RAIN

米 1975年 89分
監督 ロバート・フュースト
出演 アーネスト・ボーグナイン
   ウィリアム・シャトナー
   エディ・アルバート
   アイダ・ルピノ
   トム・スケリット
   キーナン・ウィン
   ジョン・トラボルタ


『おはよう子供ショー』を見ていた私は、或る映画のCMに早朝から驚かされた。車を運転する女性。と、後部座席に黒目勝ちの無気味な人間が出現する。ギャーッと悲鳴をあげる女性(写真上)。CMはこれだけだったが、まだウブだった私にはかなりショックだった。この映画こそ『魔鬼雨』である。『猿の惑星』のスタッフが手掛けたという特殊メイクだけが売りのホラー映画。数年後、テレビで観たが、ラストの人体溶解描写以外は見どころはなかった。

 人が溶けるシーンはたしかによく出来ている。しかし、脚本が圧倒的につまらないので、見ていてつらくなる。キャストの豪華さが唯一の救いか。
 まず、アーネスト・ボーグナイン。ハリウッド最強の「イイ顔」の親父は、ここでも特殊メイクで悪魔になり、「イイ顔」ぶりを遺憾なく発揮している。
 対抗するのはウィリアム・シャトナー。『スタートレック』のカーク船長でお馴染みだ。これにエディ・アルバートとアイダ・ルピノが花を添えるのであるが、3人とも『刑事コロンボ』にゲスト出演したことがあるので、TVドラマを見ているような「安さ」は否めない。
 そして、意外にも「ナイトフィーバー」のジョン・トラボルタ。どうやらこれが映画デビューらしい。邪教集団の一人として頭巾を被っているので、よ〜く見ないと見逃してしまう(註1)。

註1 メイクをしているので断言できないが、おそらく左の写真で溶けているのがトラボルタである。


 

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