顔のない眼
LES YEUX SANS VISAGE

仏=伊 1959年 90分
監督 ジョルジュ・フランジュ
出演 ピエール・ブラッスール
   アリダ・ヴァリ
   エディット・スコブ
   ジュリエット・メニエル


 いわゆる「誘拐してきて皮を剥ぐ」ものの元祖である。後続の『美女の皮をはぐ男』『狂ったメス』に比べたら上品な作りだが、皮剥ぎ手術のシーンは当時としてはかなり過激だ。タイトルロールの「顔のない眼」は助清のイメージの原点だろう。無表情な白い仮面の下から覗くギョロリとした眼はグロテスクの極みである。演じるエディット・スコブが可憐なだけに、余計にグロテスクに感じられる。
 誘拐と屍体遺棄を受け持つアリダ・ヴァリは本作以降、こんな役柄(=目つきのキツい怖いおばはん)ばかりになってしまった印象がある。『サスペリア』は観ていても『第三の男』は観ていない世代には怪奇女優として認識されているのではないだろうか。


↑助清の中身。


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