電子頭脳人間 米 1974年 106分
この宣伝文句を真に受けると大いに失望させられることになる。本作は怪奇SF映画というよりも、むしろ医療過誤をテーマにした社会派ドラマだからだ。殺人衝動に駆られる男の脳に電極を取り付けて制御しようとしたものの、制御不能となって結局人を殺す羽目になる。マイケル・クライトンお得意の「制御不能のテクノロジー」の物語で、水野晴郎でなくとも必ず「作者が込めた現代社会への警鐘」を読み取ることになる。娯楽の要素は希薄であり、当時小学生の私にはまったく楽しめなかった。イヤ〜な気分になっただけである。今観れば印象は多少は異なるのだろうが。
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