評価 ★★★★

エクソシスト3
THE EXORCIST III

米 1990年 110分
監督 ウィリアム・ピーター・ブラッティ
脚本 ウィリアム・ピーター・ブラッティ
出演 ジョージ・C・スコット
   ブラッド・ドゥーリフ
   ニコル・ウィリアムソン
   ジェイソン・ミラー


『エクソシスト2』のワケの判らない展開に腹を立てた原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティが自らメガホンを取った3作目は、リーガンではなくキンダーマン警部のその後を追った。リー・J・コッブが死んでしまったのでジョージ・C・スコットが扮している。

 冒涜的な殺人事件が続いていた。いずれも生きたまま首を切断されている。最初の犠牲者は黒人の少年で、その首はキリスト像の首と挿げ替えられていた。続く犠牲者は聖職者だ。1作目でカラス神父の死を看取ったダイアー神父も殺害された。明らかに教会に対する挑戦だった。
 キンダーマン警部は一連の殺人事件が17年前の「双子座殺人事件」と類似していることに気づく。しかし、犯人は既に処刑されている。いったいどうして?。現場となった病院を調べるうちに、警部は驚くべき人物と出会う。隔離病棟にいたその男は、なんと死んだ筈のカラス神父だったのだ。

 不気味な映像の数々と続発する不可思議な事件、その謎を解く過程はスリリングである。この手の3作目にしては上等の出来栄だ。ただ、最後に失速した感は否めない。もう一つ大波瀾があれば文句なしの傑作だった。ブラッド・ドゥーリフのキチガイっぷりが見事だっただけに残念な作品である。惜しい。


↑この冒涜的殺人はカットされた。


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