ザ・トレイン
BEYOND THE DOOR III
伊=ユーゴ 1989年 95分
製作総指揮 オヴィディオ・G・アソニティス
監督 ジェフ・クイニー
脚本 シェイラ・ゴールドバーグ
出演 メアリー・コーナート
ボー・スヴェンソン
ヴィクトリア・ジニー
オヴィディオ・G・アソニティスが放つ『デアボリカ』の3作目。だけど、物語は全然関係がない。
ユーゴスラビアにホームステイすることになったアメリカン高校生御一行。ヒロインのお母さんが空港での見送りの帰りに追突事故で頭部切断。冒頭からサービス精神を忘れないマカロニ気質を堪能できるが、物語とはまったく関係がない。
ホームステイ先は見るも無惨なあばら家で、しかも、寝込みを放火される(ここで一人焼死)。逃げろ高校生。走れ高校生。偶然に通りかかった汽車に飛び乗るも惨劇はまだまだ終わらない。まず、運転手の一人がやっぱり頭部切断。もう一人もコークスの代わりに燃料とされて、車掌も胴体をグチャリと潰される。かくして、汽車は悪魔的な力に支配されて暴走を始める。
やがて魔の手は高校生たちにも及ぶ。胴体がまっ二つになる男。標識が胸に串刺しになる男。自分の顔の皮膚を剥ぐ女。これでもかと連発される血みどろシーンに観客は、拍手喝采どころか食傷気味だ。
汽車の暴走を察知した鉄道公安局はなんとかこれを止めようと線路にトラックを置いたり、線路を除去したりと随分な無茶をする。しかし、今や怪物と化した汽車はへっちゃらで、線路がなくてもズンズンと進んで、元のホームステイ先に戻って来てしまう。実はこの部落は悪魔教に支配されていて、悪魔の花嫁となる処女を探していたのだ。そして、高校生御一行の中で唯一の処女だったヒロインを悪魔に捧げるのであるが、実は旅の道中でやっていて、
「処女じゃないッ」。
と絶叫して悪魔が滅ぶ.....という『処女の生血』のようなオチでありました。
しかし、旧ユーゴスラビアと合作の本作、こんな内容でいいのかね?。ユーゴの立場としては、国辱的だと思うんだけどなあ。
↑燃料になった運転手。
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