ハウリング II
HOWLING II

英 1985年 90分
監督 フィリップ・モラ
脚本 ロバート・サルノ
   ゲイリー・ブランドナー
出演 クリストファー・リー
   シビル・ダニング


 MTV風に編集されたエンド・タイトルでシビル・ダニングのおっぱいボヨヨン映像(左写真)を何度も何度も何度も何度もリピートしてダニングのファンを狂喜させたこの映画は、やる気があるのかやる気がないのか、パロディなのかそうではないのか、コメディなのかそうではないのか、よく判らない大怪作である。

 そもそも前作自体がそれほど面白い映画ではなかった。ただ、現代を舞台に狼男映画を蘇らせたことと、ロブ・ボーディンの特殊メイクの凄さとで話題になっただけだった。
 ところが、この続編では、舞台はトランシルバニアの田舎町に退行し、クリストファー・リー扮する狼男ハンターを巡る古典的な狼男映画になってしまっているばかりか、ボーディンの特殊メイクも登場しない。登場するのはシビル・ダニングのコスプレと、その手から発せられる怪光線のみ。あれだけリアルな変身シーンを見せてくれた映画の続編がフィルムに直接手で書いたような怪光線なのだから驚いた。監督は何を考えてこんな続編を撮ったのだろうか?。

 監督の名はフィリップ・モラ。面白そうな題材を、何だかわけが判らない大怪作に仕上げるのが得意な監督である。要するにヘタなのであるが、どういうわけか『ハウリング3』を続投。今度は舞台を自身の故郷オーストラリアに移し、またしてもドリフのコントみたいな作品に仕上げている。いったい何なんだ、この男は?。


 

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