金星怪人ゾンター
ZONTAR, THE THING FROM VENUS

米 1966年 80分
監督 ラリー・ブキャナン
脚本 ラリー・ブキャナン
   H・テイラー
出演 ジョン・エイガー
   アンソニー・ヒューストン


 キース・リッチーは危ない男だ。「ゾンター」という名の金星人と交信できると公言してはばからない。
「あなた、そんなはなし、よそでしちゃダメよ」
 嫁にやんわりと窘められるも、そこはSF映画。「ゾンター」は実在し、地球にやって来たのだから彼は大喜びだ。いまや「ゾンター」という名の宗教にどっぷりとハマったキースは人類征服の御先棒を担ぐ。果たして人類は危ない男の妄想に飲み込まれてしまうのか!?。

 世にも稀なるへなちょこ監督、ラリー・ブキャナンの代表作の一つ。そのへなちょこぶりには呆気にとられる。もともとがへなちょこSFとして定番の『金星人地球を征服』(ロジャー・コーマン監督)のリメイクだってえのに、そのへなちょこっぷりを改善することなくパワーアップさせているのはどういうことだ!?。地球人様の放った人工衛星を勝手に宇宙船に改造して来訪する金星人。例の「金星ガニ」かとおもいきや「ゴミ袋」て。
 お前、なめとんかい!。
 いやいや、怒っている場合じゃないよ、お立ち会い。ここは大いに笑って元を取ってやりましょうや。

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