ドラキュラ・ゾルタン
ZOLTAN...HOUND OF DRACULA

英 1976年 88分
製作 アルバート・バンド
   フランク・レイ・ペリリ
監督 アルバート・バンド
脚本 フランク・レイ・ペリリ
出演 ホセ・フェラー
   マイケル・パタキ
   レジー・ナルダー


 

『ジョーズ』の功罪は、それこそ星の数ほどの「動物パニック映画」を生み出したことだろう。(『ジョーズ』自体の本質が海洋アドベンチャー映画であったにもかかわらずにだ)。もちろん、中には『燃える昆虫軍団』や『フェイズⅣ』のような佳作もあったが、そのほとんどが足元にも及ばない駄作ばかりだ。

 この『ドラキュラ・ゾルタン』もそんな駄作の一つである。
 本作の主人公はドラキュラ伯爵の飼い犬ゾルタンで、邦題に偽り有り、ドラキュラはどこにも出てこない。偶然に蘇ったゾルタンが、ドラキュラの家来だったシュミットとともに御主人様の復活を画策する。ドラキュラの子孫の男(今は民間人)を立派な吸血鬼に育て上げ、かつての栄華を蘇らせんとするも頓挫、という忠犬ハチ公物語であった。ゾルタンには微塵の迫力もなく、愛犬家にしか観る価値がない。

 なお、製作監督のアルバート・バンドは、あのチャールズ・バンドの親父である。


関連人物

チャールズ・バンド(CHARLES BAND)


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