評価 ★★

ナイトメア・シティ
NIGHTMARE CITY
a.k.a. CITY OF THE WALKING DEAD

伊=スペイン 1983年 92分
監督 ウンベルト・レンツィ
脚本 アントニオ・チェザーレ・コルチ
   ルイス・マリア・デルガド
   ピエロ・レニョーリ
出演 ヒューゴ・スティグリッツ
   ラウラ・トロッター
   フランシスコ・ラバル
   マリア・ロザリア・オマジオ
   メル・フェラー


 まず「ゾンビ=リビング・デッド」についておさらいしておこう。
「リビング・デッド」とは1968年にジョージ・A・ロメロ『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』で創作したものである。その後に、
同じくロメロの『ゾンビ』や亜流の『サンゲリア』で世界的に有名になった。のったりと歩き、人肉を喰い、脳を破壊しないと死なない。知能は低く、道具を使う能力は猿並みである。
 しかし、その「リビング・デッド」が道具を使いこなし、走ってきたらどうなるか?。そりゃもう、修羅場になることは請け合いであるが、それをギャグでやったのがダン・オバノンの『バタリアン』。真面目にやったのが本作である。そして、真面目にやった方が笑えることを本作は実証した。なにしろ、腐敗して顔が溶けた連中が、機関銃を撃ちながら、全力疾走で襲って来るのである。こりゃもう笑うしかない。

 監督のウンベルト・レンツィは、とにかくこんな映画ばかり撮っている人。72年の『怪奇!魔境の裸族』は『食人族』に代表される食人映画の先駆となった。自身も79年に『食人帝国』、84年に『人喰族』と食人映画を連発している。食ってばかりの人生だ。

註 本作は『ゾンビドローム』のタイトルで我が国で限定公開されたことがある。上はその時のポスターである。


↑やんちゃなゾンビが大暴れの巻。


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