ジェイソン・ホフマン
Jason Hoffman (アメリカ)



 2001年3月5日、カリフォルニア州サンティーのサンタナ高校で15歳の生徒、アンディー・ウィリアムスが拳銃を乱射し、2人の生徒が死亡、13人が重傷を負った。
 その17日後の3月22日、隣町のエル・カホンで類似の事件が発生した。グラニットヒルズ高校で18歳の生徒、ジェイソン・ホフマンがショットガンを乱射したのである。

 それは昼食後まもなくの出来事だった。これにより3人の生徒と2人の教師が散弾を浴びて負傷した。幸いにも死者が出なかったのは、学校に駐在していた警察官、リッチ・アグンデスが直ちに応戦したからだ。彼はホフマンが銃弾を装填している隙にその顎を撃ち抜いた。かくして惨事は最小限の被害で食い止められたのである。

 2012年12月21日、全米ライフル協会のラピエール副会長は、相次ぐ学校襲撃事件を受けてこのように主張した。
「アメリカの全ての学校に武装警察官を配置すべきだ」
「銃を所持した悪人の行為を止められるのは、銃を持った善人だけだ」
 本件はまさにその通りの事例である。リッチ・アグンデスがいなければ事件は食い止められなかった。
 だが、ホフマンが銃を持っていなければ、そもそも事件は起こらなかったのではないだろうか?

 2001年10月29日、ジェイソン・ホフマンは獄中で首を吊って自殺した。犯行の動機については詳らかではないが、双極性障害(いわゆる躁鬱病)を患っていたと伝えられている。

(2013年1月16日/岸田裁月) 


参考資料

http://en.wikipedia.org/wiki/Granite_Hills_High_School_(El_Cajon,_California)
http://articles.latimes.com/2001/nov/21/local/me-6704
http://www.utsandiego.com/news/2010/jun/17/i-had-guardian-angel-me/
http://projets.rsight.net/Supercolumbine/Granite_Hills.html


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