フロム・ビヨンド
FROM BEYOND

米 1986年 86分
製作総指揮 チャールズ・バンド
製作 ブライアン・ユズナ
監督 スチュアート・ゴードン
原作 H・P・ラヴクラフト
脚本 デニス・パオリ
音楽 リチャード・バンド
出演 ジェフリー・コムズ
   バーバラ・クランプトン
   テッド・ソレル
   ケン・フォリー


『ZOMBIO/死霊のしたたり』のヒットを受けてエンパイアが放ったラブクラフトもの第2弾。しかし、これがヌルヌルのグチャグチャのデロデロで、「どこがラヴクラフトやねん!?」と誰もが突っ込む大怪作に仕上がった。原作はたった6ページの短編で、この映画のイントロダクションがそれに当たる。以降はユズナ&ゴードンの悪趣味が炸裂、ノリノリで好き勝手にやっている。

 松果腺を発達させて「あちら」の世界を見る装置を発明したプリトリアス博士。「あちら」の世界から来た怪物に頭を喰われて、自らも「あちら」の世界に行ってしまう。ところが、根が変態のSMマニアだったもんだから「あちら」の世界に順応して、ヌルヌルグチョグチョの怪物となって世界征服を企む。それを阻止するクロフォードとカテリーナ女史も、次第に松果腺が発達し始め、どんどんと変態になって行くのであった.....。


 圧巻なのはカテリーナ女史の変貌ぶりだ。松果腺とはエッチを司る中枢らしく、これが肥大したもんだからどんどんとエッチになって、ボンデージ・ルックで患者に馬乗りになる始末。
 クロフォードに至っては、松果腺が眉間を突き破って飛び出し、人間の脳ミソをすするゾンビ状態に成り果てる。

 この哀れな変態二人組を演じるのは『死霊のしたたり』に引き続いて出演のジェフリー・コムズバーバラ・クランプトン。本当にうまい役者で、ヌルヌルグチョグチョの物語に品格を与えている。
 それから、黒人の警官役で『ゾンビ』のスワット隊員、ケン・フォリーが出演しているのもホラー・ファンには嬉しい限りだ。
 しかし、なんといっても怪物博士に扮したテッド・ソレルの存在感が圧倒的である。なんでも、この後すぐに死んでしまったとか。「あちら」の世界に行ってしまったのだろうか?。


関連人物

ブライアン・ユズナ(BRIAN YUZNA)
チャールズ・バンド(CHARLES BAND)


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