ファンタズム II
PHANTASM II

米 1988年 97分
監督 ドン・コスカレリ
脚本 ドン・コスカレリ
出演 ジェームズ・レグロス
   レジー・バニスター
   アンガス・スクリム


 異色怪奇映画『ファンタズム』の9年後に作られた続編。しかし、前作が夢オチの上に、更にその夢オチを覆すどんでん返しで終わっているため、繋がりは極めて不自然だ。「取ってつけたような」とはまさにこのことである。

 主人公のマイク少年は、トールマンと殺人ボールのおはなしを真顔で吹聴するものだから、然るところに入院させられていた。やがて、夢を通じてエリザベスという少女に魔の手が迫っていることを知ったマイクは、後見人のレジーを説得して、トールマン退治の旅に出掛けるのであった.....という物語である。
 物語の重点がトールマン退治に置かれているため、前作のファンタジー風味は薄れ、単なるアクション映画と化してしまった感がある。しかし、脈絡のなさは相変わらずで、場当たり的に人が死んだり蘇ったりし、しかも、それが夢であったりするのである。あんまりだ。

 ところで、今回、トールマンは初めて死ぬ。体内に硫酸を注入されて、ドロドロに溶けてしまうのである(左写真下)。しかし、ラストでは何故か復活。暗闇からニュッと顔を出し、「小僧ッ!」と叫んで画面は暗転。エンド・タイトル。
 とりあえず死ぬけど、最後に復活。
 以後、このシリーズではこのパターンが延々と繰り替えされることになる。このマンネリズムには、ドリフに通じるものがある。


関連作品

ファンタズム(PHANTASM)
ファンタズムIII(PHANTASM III)
ファンタズムIV(PHANTASM IV)


 

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