評価 ★★

死体と遊ぶな子供たち
CHILDREN SHOULDN'T PLAY WITH DEAD THINGS

米 1972年 85分
監督 ベンジャミン・クラーク(ボブ・クラーク)
脚本 ベンジャミン・クラーク(ボブ・クラーク)
   アラン・オームズビー
出演 アラン・オームズビー
   ジャン・ダリイ
   アニア・オームズビ


 こんなタイトルなものだから、私はてっきり無邪気な子供たちが墓を暴いて悪さする『禁じられた遊び』ブラック版だと思っていたのだ。ところが、蓋を開ければゾンビもの。しかも、悪さをするのはいい年をした大人だった。

 黒魔術にかぶれた鬚の小男が、墓場に仲間を呼んで屍体蘇生の儀式を始める。ところが一向に蘇らない。業を煮やした連中は屍体を冒涜し始める。それがピークに達した時にようやく屍体は蘇り、彼らに制裁を与えるのであった.....というただそれだけの物語だ。
 とにかく、屍体が蘇るまでが長いこと、長いこと。屍体をいぢめていぢめていぢめ抜いて、その挙げ句にようやく印篭の登場、という、いわば水戸黄門ゾンビ版である。

 テンポの悪さや精細を欠く出演者から何となく判っていたが、やっぱり自主製作の学生映画だった。 監督のベンジャミン・クラークは後のボブ・クラーク。『ポーキーズ』や『暗闇にベルが鳴る』で知られる。彼にはもう1本、『デッド・オブ・ナイト』というゾンビものがあって、これの脚本を書いてるのがアラン・オームズビー。本作の鬚男である。特殊メイクも担当している。
 なお、本作を配給したのは『ミミズバーガー』でお馴染みのテッド・V・マイケルズである。


↑クラークとオームズビーは独立系では才人の部類に入ると思う。


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