評価 ★★

デッド・オブ・ナイト
DEAD OF NIGHT
a.k.a. DEATHDREAM

 1973年 90分
監督 ボブ・クラーク
脚本 アラン・オームズビー
出演 リチャード・バッカス
   リン・カーリン
   ジョン・マーリー
   ヘンダーソン・フォーサイス


『死体と遊ぶな子供たち』ボブ・クラークアラン・オームズビーのコンビによるもう一つのゾンビ映画。今回は「ランボー」ゾンビ版といった趣きだ。安っぽさは相変わらずだが、プロットはなかなか面白い。ベトナム戦争に徴兵された息子の戦死が告げられたその日に、なんとその息子が帰還する。家族は大喜びだが、実は息子はマジで死んでいて、ゾンビになって帰ってきたのだ。彼が生き続けるためには新鮮な血液を補充しなければならない。
「俺がこうなったのはあんたたちのせいだ」。
 とばかりに殺人を繰り返す彼の怒りはランボーのそれと同じだ。「ベトナム後遺症」を描いた最初の作品かも知れない。

 なお、本作は特殊メイクアップ・アーティスト、トム・サヴィーニの最初期の作品としても知られている。サヴィーニ自身もベトナム戦争にカメラマンとして従軍し、数え切れないほどの屍体をカメラに納めてきたという。本作のプロットには複雑な心境だったのではないだろうか。


↑注射器で血を補充する描写には『マーティン』への影響が感じられる。


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